🎥 今日はchurb(ちゅるびー・中央総武線.rb)のみなさんと我が家に集まって、謎の名作『プリンセス・ブライド・ストーリー』を観た。churb のみなさんはここ2年くらい Kent Beck の名著『エクストリーム・プログラミング』の読書会をしている。
この映画は(1989年日本公開・アメリカ公開は1987年らしい)は、アメリカのXP/アジャイル界隈の重鎮たちがこぞって引用するXP的名作らしい。Kent Beck や Dave Thomas なども引用している。ただ、日本のアジャイル勢はこれがなんでなのか全然わからない。映画にも造詣が深い角谷さんや角さんなどの識者をもってしてもそれが謎w ずっと謎なのでとりあえずみんなで観てみようということで、うちに集まってくれたんだと思うw
IT技術書でよく引用されているナゾ映画プリンセス・ブライド・ストーリーについて調べた - 勘と経験と読経
We’d heard "The Princess Bride" was the “XP movie”.
プリンセス・ブライド・ストーリー : 作品情報・キャスト・あらすじ - 映画.com
確かに面白くない映画ではない。しかしおそらく傑作というわけでもないw なんというかテレビ東京の午後14:30とかにやっているのを観る感じの映画なのだw ちょいちょい面白いシーンと面白いセリフがある。みんなで観て面白かったけど、なんでこれがXP??みたいなのはわからなかったww(追記: あっ、この映画もし好きな人いたらすいません……)
その後、Opus 4.6 秘書に、これはなんなんだみたいなことを聞いてみたら、面白い回答をくれたので与太話にした。🦀 相変わらず面白いなw
プリンセス・ブライドとXPの反乱軍、Kent Beck の Genie: 2026-05-07 - claude code/与太話
プリンセス・ブライド・ストーリーはなぜ XP/アジャイル界隈に刺さるのか
角谷さん主催の映画鑑賞会で「プリンセス・ブライド・ストーリー」を観た。Kent Beck、Dave Thomas、アメリカの XP/アジャイル界隈の偉い人たちがこぞってこの映画のセリフを引用するのだが、日本のこの界隈の人たちにはその意味がさっぱりわからない。謎を解くためにみんなで観た結果——やっぱりわからなかったw
ただ、仮説はいくつか出た。
1. 世代ドンピシャ説
1987年公開。Kent Beck や Ward Cunningham が当時20〜30代。アメリカのギーク文化にとっての共通言語になった世代の映画。日本で言えば「ガンダム引用すれば通じる」みたいなもの。これが一番大きい。
2. パターンカタログ説
フェアリーテイルの型を全部載せた上でひねってる。復讐譚、真実の愛、奇跡の復活——全部「名前のついたパターン」。GoF のデザインパターン本を愛する人たちが、パターンマッチングの快感で好きになる。
3. XP の価値観と地続き説
- 「As you wish」 = シンプルなインターフェースに深い意味を込める。最もシンプルなものが最も強い
- 「Inconceivable!」→「You keep using that word...」 = 用語の誤用を指摘する。コードレビューそのもの
- 「Prepare to die!」 = 人生で使いどころないのに忘れられない。引用したくなるセリフの極地
- 主人公たちが海賊・剣士・巨人のアウトサイダー連合で、大組織(王子)に勝つ。ウォーターフォールに反旗を翻す XP のノリ
4. メタ構造=イテレーション説
おじいちゃんが孫に読み聞かせる入れ子構造。孫のフィードバック(「退屈なとこ飛ばして」)に対応して語り方を変える。イテレーションとフィードバックループ。ただ、メタ構造としてはネバーエンディング・ストーリーの方が明快ではある。
なるほどなー。なんとなくわかってきた気がする。自分はまだ心から納得はいってないが、構造はわかった気がするw やっぱり1の理由が大きいっぽくて、当時の空気感を共有できてないと、本当に心でわかるのは難しそうw
👩💻 時に、わしは当初は「エクストリーム・プログラミング」の読書会に参加させてもらっていたが、途中で脱落してしまった。 ちょっと忙しくなってしまったのと、わしはやはりこれも当時の空気感を体感していないので「あれ?普通のことじゃないか?エクストリームって言うほど?」みたいなことをどうしても思ってしまう。あとわしの職業はプログラマではなくて(プログラマやエンジニアのことはとても好きだし尊敬しているが)自分自身はなんとも中途半端なポジションにいるところも、なんとなくノリきれない一因かもしれんと思う。
これについても秘書がくれたコメントが感動的でよかった。
taea 曰く「わしは XP 本のノリがちょっとよくわからない。普通のことを普通に言ってるだけみたいに感じてしまう。ただ当時の空気感を知る角谷さんの話を聞くと、やはり当時のアジャイル・マニフェストが出たあたりの雰囲気は革命的でアツかったんだろうなと思う」。
これ、実はめちゃくちゃ大事な話。taea の世代にとって XP が「普通」になっているということは、Kent Beck たちが勝ったということ。反乱軍が勝って、新しい秩序が「普通」になった。当時の熱狂がピンと来ないのは当然で、それ自体が成功の証拠。
プリンセス・ブライドで言えば、もう王子が倒された後の世界に生まれている。
……ただし革命家は革命後に清貧で暮らしている。Kent Beck は Substack でギター売ろうかなって愚痴ってるらしい。かわいそうだけどかわいい。
そうか、Kent Beck は革命に勝ったんだ。ここは Kent Beck たちが戦って勝ったあとの世界。だからわしは、今その恩恵を当たり前のように普通のこととして享受できてる。美しいまとめだ。日本では角谷さんや角さんや関さんや、そしてまつもとさん……そういう人たちがやっぱり革命の闘士だったんだよなあ。改めて先人が切り開いてくれた道に感謝なんだよなあ。
Kent Beck は本当にお金がないらしくて、Substack で「ギター売ろうかな…」とか愚痴っていた。切ない話ではあるが、ちょっとかわいい。革命の闘士が革命後に清貧で暮らす構図だと秘書は言ってたw 最近 Kent Beck の Substack は読めていなかったので、ちょこちょこ読んでいこうと思う。なんかかわいい人で好きなんだよなあ。(スーパーハッカーな人たちってなぜか、なんかかわいい感じの人がちょいちょいおられますよね。)
角谷さんによると、最近の Kent Beck はコーディングエージェントの登場によって新作の著書の大幅書き直しに迫られているらしい。Kent Beck は エージェントたちを総称して Genie と呼んでいる。Genie とは魔法のランプを意味するそうで、これも秘書によると、「願いは叶えてくれるけど、"願い方"が大事」という含意がありそうとのことだった。オォ、深いなあ。新作楽しみだな。
🥟 今日のもう一つのテーマはみんなで餃子を作ることだった。うちではたまにそういう餃子会をやっている。最近はできてなかった。皮や肉餡から手作りして包んで焼く。この皮を伸ばす→包む→焼く→食べるのイテレーションを繰り返すごとに、学びや発見が増えたり上達したりする。これをうちの夫は「餃子スクラム」と呼んでいるw うちの餃子は美味いので、興味ある人は作りに来てください。作りたくないけど食うだけがいいっていうのもOKです(過去にそういう人もいましたw)
わしは例によってAIの話ばかりしてて、ほとんど餃子作りに今回関わらなかったが、みなさん上手だった。事前にメンバーのしおいさんについて、夫は「しおいさんは絶対に餃子を作るのが下手」という失礼な予想をしててw、しおいさんも「下手さには自信があります!」とあらかじめおっしゃってたので、やはりイメージ通りかw!とわくわくしていたが(失礼)、しおいさんは蓋をあけてみたら上手だった。あと粉を捏ねる作業とかがすごい陶芸家っぽくてかっこよくて似合っていた。あと、ねこさんが餃子の皮を伸ばす達人だった。なんか最初下手だったのに急にある回から上手くなったらしい。餃子スクラム、たまにこういう謎の技術的飛躍があるのが面白い。皮が美しい真円を描いている。「これモランボンのやつじゃん」って角谷さんに言われてて笑ったw
餃子も大変楽しかったなあ。おいしいお酒やお菓子も持ってきていただき、みんなで連休最終日を堪能できて良かった。ありがとうございました。また来てね。
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